【サービス物価再燃】2024年5月カナダCPI

物価

まとめ

 2024年6月25日21:30にカナダCPIが発表。前回値・予想値を共に上回る水準で、インフレ再燃懸念と今後の利下げ後ろ倒し期待が高まった。結果としてカナダドル/円は 116.50⇒116.90と0.4円のカナダドル高に寄与。

 ・前年対比 +2.9%(予想:+2.6%、前回:2.7%)

 ・前月対比 +0.6%(予想:+0.4%、前回:+0.9%)

サービス物価の高騰が続く

 主な上昇要因はサービス物価で、前回4.2%から今回4.6%に上昇。

出典:Statistics Canada

特に家賃が厳しい

 サービス物価の中でも、Mortgage interest cost住宅ローンの金利コスト)、Rent家賃)が寄与。これらは下がりにくい性質を持つため、6月に実施された利下げに疑問符が浮かぶレベルになってきた。誰もが必要とする住居費が圧迫され、生活が困窮している様子が伺える。

出典:Statistics Canada

利上げをしても・利下げをしても苦しい

 この何が辛いかというと、政策金利を上げればMortgage interest cost住宅ローンの金利コスト)が上がり、利下げをしてもRent家賃)が上がる可能性が高いこと。

 進んでも・退いても苦しいインフレ環境下で、中央銀行の舵取りがいかに難しいかを示唆している。

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