【経営効率】ROE

分析手法

まとめ

 ROEReturn On Equity(自己資本利益率

 株主資本から得られるリターン効率を測る指標。

 借金して大きなスケールでビジネスした場合、ROEは良くなりやすいが、不相応な借金はビジネスの不安定性を招くため注意。

 産業の成熟度に合わせた財務レバレッジが取れているか注意深く見る必要がある。

経営効率を見る指標

 ROE当期純利益 ÷ 自己資本

 ROE 8~10%が基準の一つと言われ、現在の日本は東証プライム企業でもROE 8~10%未満の企業が多い。

他の指標との関連

 ・ROIC : 株主資本に債務を加えた投下資本に対するリターン効率

 ・ROE = 売上高利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ

借金し過ぎてないか注意

 ROEを高くする方法として借金を増やす手がある(財務レバレッジを高める)。借金(負債=他己資本)を増やして大きいビジネス規模で経営すれば、生み出した利益は当然大きくなりやすい。

 つまり、他の資本も調達して効率よく経営している状態と言える。銀行融資も活用して、2倍の金額でビジネスすれば2倍のリターン規模が得られるようになる。

 ただし気を付けるべきは、経営の不安定さが増す恐れがある点。10円で-10%の損失であれば-1円で済むが、借金して1000円でビジネスした結果の-10%なら-100円の損失に拡大する。

 肝要なのは『バランスを上手く取れているか』に尽きる。ROE向上が第一目的になると、バランスを見失うことになる点に注意。産業の成熟度に合わせた財務レバレッジが取れているか注意深く見る必要がある。

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