まとめ
総合+2.0%まで鎮静化したが、コアが+3.5%と高止まり。
食品などモノの価格は鎮静化しているが、輸送費はじめサービス関連が+5.7%と止まらぬ勢い。
市場の反応として、為替は英ポンド高に反応。インフレ高止まりが懸念されていることが伺える。
※総合+2.0%が事前リークされたのか、発表15:00前に英ポンド安に推移。
出典:みんかぶfx
総合+2.0%、コア+3.5%
・5月CPI(前年比) +2.0%(予想 +2.0%、前回 +2.3%)
・コアCPI(前年比) +3.5%(予想 +3.5%、前回 +3.9%)
CPI低下要因:食費、衣服、家財
CPI上昇要因:輸送費、家賃
出典:Office for National Statistics
サービス価格の高騰が止まらない
一見インフレ鎮静化に見えるが、サービス価格の高騰が続く点を市場は気にしている。
下図のAll servisesが前年比 +5.7%。昨年も前年比 +5.9%伸びた価格を起点にして尚、+5.7%の上昇を見せている点が深刻。結果として、総合・コアの高止まり長期化が懸念される。
出典:Office for National Statistics
どこもかしこもアメリカと似た状況に
現在、アメリカの利下げ期待が後ろ倒しになっているが、英国も似た推移になる恐れがある。先日もオーストラリアでインフレ長期化懸念が再燃し、中央銀行が利下げに慎重姿勢を見せて、豪ドル高に推移。
下図ではインフレ鎮静化の一番槍を見せるはずだったアメリカに遅れる形で欧州各国が鎮静化。欧州もアメリカのようになる恐れが出てきたため、一本調子のシナリオを描くのには注意したい。
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